試算表のこと

2020.04.17
平松佳一
新型肺炎(コロナウィルス)感染拡大で
緊急事態宣言も全国対象となり、
緊迫感が増しています。

こういう状況になってから、
やっててよかったな、と思うことがありました。
それは、私がかかわっているクライアントさんで
感染拡大の直前に
試算表を毎月チェックしようという形に
された会社さんがあったこと。

当たり前といえば当たり前、
でもなかなかそこまでできていないのも現実。

ある会社さんでは、
私がかかわり始めたときは
会計事務所さんとの契約は
記帳は3か月ごとに締めるというもの。
もちろん売上や資金繰りは手もとでみておられましたが、
経営数字全体で俯瞰することは
決算前以外はほとんどなかったようです。

私も毎月数字をチェックしたほうがいいですよ、
とお伝えはしましたが、
やりなさいと言われてやるのは本望ではないし
それ以上強くは申し上げていませんでした。

それが、毎月ミーティングをやり出して、
経営数字の話、目標の話、日常の課題を
いろいろお話をしているうちに、
やっぱり毎月見たほうがいいね、
と経営陣自らご納得され
会計事務所さんとの契約も
1か月ごとに変更(費用アップですが)されました。

また、別の会社さんでは、試算表が記帳代行者から
なかなか出てこないことがしばしば、
見たくてもモノがないというもやもやを抱えておられました。

そこで記帳代行先を変更されたのですが、
同時に、
速報と確報を出してもらうようにされました。
実はこのとき
もし可能ならば
「速報」を出してもらうといいのではないでしょうか、
とアドバイスさせていただいたのです。

それは現状や、変化をいち早く察知できるようにして
必要な手を素早く打てるようにするため。
正確性よりスピード重視の部分です。
速報は月初めの3営業日目に
入手できるようになりました。

なかなか先を見通すことが難しい状況では、
現状としっかり向き合うことがより重要です。
そのためのベースができていることに
「よかったわー」と思ったわけです。

たかが試算表、されど試算表。